豆知識詳細

消費生活の豆知識

契約について

契約とは

「契約」と聞くと堅苦しい感じがしますが、物を買うのも、借りるのも、また、クレジットカードを利用するのも、すべて「契約」です。

「契約」は、当事者(契約をしようとする者)の自由な意思によって行われることが原則(契約自由の原則)で、契約を結ぶかどうか、どのような内容で契約するかは、当事者がお互いに自由に決めることができます。

契約の成立

「契約」というと硬い感じがしますが、双方が合意すれば、契約書を取り交したり署名捺印したりしなくても、口頭によるものでも契約は成立します。

しかし、いったん契約すると、お互いに契約の内容を守る法的な義務が生じるため、一方的に契約をやめたり、内容を変えたりすることは、原則としてできません。

契約書を作成する理由

口頭でも契約は成立しますが、契約書を作成する理由には次のものがあります。

  1. お互いに契約の内容をはっきりすること。
  2. 契約の内容を、あとでトラブルにならないように証拠として残すこと。

契約書に署名捺印するということは、「この内容で了承しました。」ということになります。以下の確認事項をしっかり確認し、納得がいくまで話を聞き、十分理解できてから署名捺印しましょう。

確認事項
  1. いつ?(契約した日)
  2. 誰と?(相手の名前(名称)住所(所在地)連絡先)
  3. 何を?(品物またはしてほしいこと)
  4. いくつ?(数量または回数)
  5. いくらで?(価格など)
  6. 支払い方法は?(現金?分割?)
  7. 品物はいつ届くのか?
  8. 解約に関する取り決めは定めているか?
  9. 損害賠償や違約金に関する取り決めはあるか?

もし、契約書の内容と口頭の説明が違う場合や、問題、疑問があれば納得ができるまで説明を求めて確認し、納得がいかなければ契約しないようにしましょう。

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クーリング・オフについて

クーリング・オフとは

クーリング・オフ(cooling-off)は、文字通り「頭を冷やして良く考える期間」を消費者に与えて、一定の期間内であれば消費者が業者との間で締結した契約を一方的に解除できる制度のことをいいます。

これは、不意打ち的な勧誘で、冷静に判断できないまま契約をしてしまいがちな販売方法に対して消費者を保護するために設けられた制度で、一定の期間(8日間や20日間など)内であれば、理由を問わず無条件で一方的に契約を解除できることになっています。

しかし、全ての契約がクーリング・オフできるわけではありません。スーパー・百貨店など、自ら出向いて商品を買ったり、雑誌やインターネットなどの広告を見て申し込んで商品を買った場合など、不意打ち性がなく自分で購入の選択ができる期間がある場合や、自ら選んで購入することができる商品などは、クーリング・オフ制度の対象にはなりません。

クーリング・オフできる場合
  1. 法律でクーリング・オフが規定されている場合 → クーリング・オフ一覧表を参照
  2. 業界の自主規制でクーリング・オフが規定されている場合 → 契約書をチェック
  3. 業者が任意にクーリング・オフを規定している場合 → 契約書をチェック

法律でクーリング・オフが認められていないものは、クーリング・オフができません。
その場合でも、業界の自主規制や業者が任意(自主的)にクーリング・オフを認めている場合は、クーリング・オフできます。

クーリング・オフできない場合(代表的なもの)
  1. 店舗、営業所で申し込みまたは契約した場合
    エステ・英会話教室、キャッチセールス・アポイントメントセールスなど、店舗・営業所で契約した場合でもクーリング・オフできるものもあります。
  2. 通信販売
  3. クーリング・オフ期間が過ぎてしまった場合
  4. 自動車・運搬車
  5. 健康食品や化粧品などを使用したり、全部または一部を消費した場合
  6. 3,000円未満の現金取引の場合(訪問購入の場合は除く)
  7. 営業のため、または営業としての契約

これらには例外があり、場合によってはクーリング・オフできることもありますので、さらに詳細に調べるか専門家に相談してください。

消費者トラブルにあったとき

インターネットトラブルについて

インターネットの普及により、ショッピングやオークション等のサービスを利用しやすくなりましたが、一方でそれらサービスによるトラブルも増加しています。

インターネットショッピングのトラブルで多いのは、「代金を支払ったのに商品が届かない」「事業者と連絡が取れない」といったものから「広告とちがう」「サイズが違うものが届いた」など返品、返金、交換に応じてくれないというものです。

オークションの場合でも同様のトラブルが多く見られます。

インターネットでの契約も、契約の基本は同じです。他の購入契約と同じく、誰とどういう内容で契約をするのか、きちんと確認し記録を残すことが大切です。

法律はどうなっているか

現在の法律はインターネットが普及する前に施行されたものがほとんどです。そのため、インターネット関連で問題が起きるたびに新しい法律の施行や改正が行われています。景品表示法、特定商取引法の改正、電子契約法、出会い系サイト規制法など、数多くの法律が施行されました。しかし、いずれも部分的な規制であり、取り引きの適正化の観点や新たな犯罪への対応に不安が残ります。

セキュリティーの現状

ネットワークを経由して感染するコンピューターウイルスは、日々新しいものが発見されています。これに対しては、多くのプロバイダーが有料や無料の独自のウイルス対策を行っており、ウイルス対策ソフトも販売されています。

また、パソコン上でアダルト系や暴力的なサイトへのアクセスを制限するには、各種のフィルタリングサービスがあります。

携帯電話の場合は、各電話会社が迷惑メール対策サービスを行っています。出会い系サイトの存在しない公式サイトのみにアクセスを制限するサービスを行っている会社もあります。

救済は?

インターネットは匿名での利用が可能なため、加害者の特定は難しく、問題解決を困難にしています。プロバイダー責任法が02年5月より施行されていますが、自己の権利が侵害されたことを被害者側が明らかにしなければならないなど、実際の利用には制限が多く実用的とはいえません。

各機関のそうだん窓口においても相手が特定されなければ、救済は難しいでしょう。最終的な被害回復の手段は訴訟となりますが、インターネットでの被害は比較的小額の場合が多く、弁護士費用や訴訟費用を考慮すると、なかなか実行に移せないのが現状です。

利用には責任を持ちましょう

現状ではインターネットの利用は必ずしも安心・安全なものではありません。常に新しい情報に注目し、パソコン・携帯電話の安全面での管理を自己責任で行うことが大切なのです。それでも被害にあったら通信記録などを準備して、すぐに各種機関の相談窓口へ相談しましょう。

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個人情報の流出

大手企業からの個人情報流出のニュースがしばしば見られ、個人情報はどこから漏れてもおかしくないという状況になってきました。でも、一方では「私の情報なんて、どこからもれるの?」「個人情報が流出したからって何か困ることでもあるの?」という声が未だにあるのも事実です。

では、個人情報がどこから漏れるのか、その経緯を考えて見ましょう。

いろんなところに登録している個人情報

個人情報を入力する機会はどこにでもあります。レンタルビデオ店の会員になるために住所や生年月日、本籍などが記載された免許証のコピーを取らせたり、趣味について書いた覚えはありませんか。また、クレジットカードを作ったり、ガソリンスタンドの会員になるときにも自分の情報を登録しているのではないでしょうか。これらの情報が全て流出するわけではありません。クレジットカード会社、電話会社などの大手企業は情報管理を厳重にしているところが多く、流出全体の数からいうと少ない方でしょう。むしろ、登録者の側で、クレジットカードなどを利用する際に注意が必要なのです。

例えば「アダルトサイトにクレジットカードを登録したら退会できなくなった。知らないところから次々と請求がくる。」といった事例もあります。「怪しいところではクレジットカードを使わなければ大丈夫」とは限りません。キャッシュカードやクレジットカードの利用明細を捨てていませんか。「カード売上票」や「カード利用票」などには、「カード番号」や「有効期限」が載っている場合があります。

ゴミから犯罪へ

そのゴミがネット犯罪に利用される可能性があるのです。ネット上でクレジットカードは「利用者名・カード番号・有効期限」がわかれば悪用されてしまいます。見て琴もないアダルトサイトの利用料が引き落とされているかもしれませんし、買ってもいない商品の代金を支払わされているかもしれません。ゴミを捨てるときに少し気をつければ防げることもあるのです。

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通帳、キャッシュカードを紛失したとき

まずは金融機関に連絡

通帳やキャッシュカードを紛失した場合、それが他人の手に渡って預金が不正に引き出されたり、他人の口座に振り込まれるなど、大きな被害を受けることがあります。

そのようなことになる前に、まずは、その通帳やキャッシュカードを発行している金融機関に連絡して、すぐに口座の利用を停止することが、何よりも重要となります。
その後の手続きなどは、金融機関によってことなりますので、取り引きのある金融機関に直接聞いてみるのがよいでしょう。なお、紛失した場所が外出先である場合や、盗難の場合は速やかに警察に届け出る(注)ようにしましょう。

(注)「警察に被害届を出すとき」参照

届け出印鑑や暗証番号の管理も重要です。

通帳やキャッシュカードが他人の手に渡っても、それだけで預金の引き出しなどができるわけではありません。通帳には届け出印鑑が、キャッシュカードには暗証番号がそれぞれ必要となります。

  1. 通帳と届け出印鑑は別々の場所に保管する。
  2. 暗証番号は、生年月日や住所など、他人に推測されやすいものにしない。
  3. 暗証番号を他人に知られないようにする。

といった基本的な管理はしっかり行いましょう。

特に、3. については、ATMで預金を引き渡す際に後ろで盗み見られる、あるいは、銀行員や警察官を装った人物に電話で聞き出される、といった事件も起こっていますので、日頃から注意が必要です。

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警察に被害届を出すとき

届け出の目的を明確に

社会の複雑多様化に伴い、窃盗や詐欺、脅迫の犯罪被害が増え、警察に出される被害届も増加しています。

どのような被害届にしても、目的を明確にすることが大切です。被害事実を届け出るだけなのか、犯人の処罰を望んでいるのかで取扱が大きく違います。届け出るだけであれば、被害届に必要事項を記入し、場合によっては警察が被害者から事情聴取したことを書き留めますが、処罰まで望む場合は告訴状や証拠の提出を求められます。

近年横行している架空請求や不当請求のように、請求に応じなければ脅しの電話や文書で攻めたてられるなどの場合には、今後の脅しについて警察に迅速に対応してほしいことと被害の内容をできるだけはっきりさせることが大切です。

被害内容の明確化

被害内容が曖昧なために取り上げられないこともあるので、関連する証拠を持参して、いつ、どこで、だれにどういう手口で、どのような被害にあったのかをできるだけ明確にしてください。証拠の原本を警察に渡すときは、必ずコピーを手元に残しておきましょう。

紛失したときは遺失届

携帯電話など、出先に置き忘れたとか、クレジットカードを落としたなどの場合は遺失届を出します。届出後に使用されたら、悪用であることを容易に証明できます。なお、この場合には必ず電話会社、カード会社に連絡し、使用できないように手続きをしておきましょう。

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はんこを押すとき

実印と認印

実印、認印、銀行印など、いろいろな使用場面ではんこの呼び方は異なりますが、法的には実印と認印の2つに分けることができます。すなわち、印鑑証明書の交付を受けられる印鑑と受けられない印鑑との区別です。銀行印も重要ですが、印鑑証明を受けられなければ、認印と同じになります。

実印であれ認印であれ、書面に自分の印鑑を押しあてると、本人が内容を確認して押したものであろうと見られがちです。内容を読まずに押印したり、人に印鑑を渡すことは極めて危険です。

契印と割印

契印とは、2枚以上の書類のページとページの間に連続していることを明らかにするために押印した印をいいます。

割印は、2つの書類が関連していることを証明するために押印した印のことをいいます。

捨印の恐ろしさ

捨印は、文字を削除したり加えたりしたときに「加除訂正をしました」ということを明らかにするために押印するものです。このような捨印を欄外にするときは注意が必要です。

例えば、委任状の欄外に捨印をして相手方にわたすことがありますが、これは相手方と同意した代理権の範囲を越えた内容を記載されても、代理権が与えられたものとして契約が有効となる場合があります。

印鑑証明書

したがって、特に委任状などを作成するときは捨印をしないようにすることが大切です。

市区町村に印鑑の登録をしたはんこのことを実印といいますが、この登録されたはんこであることを証明したものが「印鑑証明書」といわれるものです。

この印鑑証明書は自宅を売却するときや自動車登録をするとき、相続したあと遺産分割協議書という書面を作成するときなどに必要になります。

このように印鑑証明書は、たびたび必要とするものではありませんが、その代わりに非常に大切なものです。それは、市区町村という公的な役所が「この人が印鑑証明書に記載されている本人である」ことを証明しているからです。

管理は十分に

日本は昔から印鑑が重要な役割を持っていました。それは、同じ印影を作ることが難しかったためです。しかし、現在では印影をスキャナなどで複写し、容易に同じ印影を作り出すことができるようになりました。ピッキング犯罪などの被害にあった銀行の通帳などから、容易に払い戻しがされる預貯金過誤支払い被害が社会問題になっていることからもわかるとおりです。特に実印は、盗難にあうと重要な財産を失う結果にもなりかねませんので、しっかり自分で管理してください。

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