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上牧久渡古墳群に、国の史跡名勝天然記念物指定の答申が出される

更新日:2022年04月01日

公開日:2022年03月05日

 平成27年6月19日(金曜日)に開催される国の文化審議会において、国の史跡名勝天然記念物等指定の答申が予定されています。そのうち奈良県に関係するもの5件(史跡 上牧久渡古墳群(新指定 上牧町) 史跡 牽牛子塚古墳・越塚御門古墳(追加指定 明日香村) 史跡 菖蒲池古墳(追加指定 橿原市) 史跡 大安寺旧境内石橋瓦窯跡(追加指定 京都府井手町) 史跡 熊野参詣道(追加指定及び名称変更) 和歌山県海南市 有田市 田辺市 新宮市 有田郡広川町 西牟婁郡上富田町 西牟婁郡すさみ町 東牟婁郡那智勝浦町 東牟婁郡串本町)について、お知らせします。
(注釈)正式な指定は、官報告示後となります。

 このうち、本町に関係する史跡 上牧久渡古墳群について、新指定でもありますのでお知らせします。

1.名称

史跡 上牧久渡古墳群(かんまきくどこふんぐん)

2.所在地

奈良県北葛城郡上牧町

3.面積

指定地:17,362.33平方メートル

概要

 奈良盆地西部に広がる馬見丘陵の西側に所在する独立丘陵上に位置し、少なくとも7基の古墳からなる。久渡3号墳は、丘陵北側の尾根の先端に位置し、一辺15メートル程度の墳丘を持つと考えられる。埋葬施設は組合式木棺が3基確認され、このうち墳丘の中心部に位置する組合式木棺からは、中国製の画文帯環状乳神獣鏡1面のほか、鉄槍、鉄剣、鉄鏃及び土師器甕の破片が出土した。これらの遺物から築造時期は3世紀中頃と考えられる。なお、画文帯環状乳神獣鏡は、史跡和泉黄金塚古墳(大阪府)出土鏡と同型鏡である。
 久渡1号墳は、丘陵頂部に立地し、直径33メートル、短径約28メートルの墳丘が確認され、地形から推定すると墳長60メートル程度の前方後円墳であった可能性もある。出土した土器片から年代から古墳時代前期に築造されたと考えられる。このほかの古墳は、6世紀後半から7世紀中頃にかけての円墳である。
 上牧久渡古墳群はこれまで古墳の空白地帯であった奈良盆地西部の丘陵上に立地し、特に久渡3号墳は規模や構造が同時期に築かれた奈良盆地東南部の古墳と大きく異なる。大和政権成立期の諸集団の勢力関係を考える上で極めて重要であると答申が出される。

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